遠藤周作『周作塾 読んでもタメにならないエッセイ』

周作塾 (講談社文庫)

周作塾 (講談社文庫)

遠藤周作の本。以前は沢山、沢山、沢山あった。
『沈黙』『侍』『イエスの生涯』『女の一生』『ぐうたらシリーズ』『海と毒薬』『狐狸庵閑話』etc…
急に片っ端から売っ払いたくなり、本当に売っ払った。
今は遠藤周作の本は2,3冊しかない。
惜しいことをした、と思う。
今読むものが本棚に無くて閉口している状態なのに。
この『周作塾』は何故か売っ払われる事無く生き残っている。
この本に貫かれていること、
それは、マイナス面はプラス面に変えられるということと、科学では割り切れないものが存在しておるということ。
前者は、口下手の人が聞き上手になれたり、演技も禄に出来ない素人を集めた劇団が毎度毎度会場を満員にしたりすること。
後者は、死後の世界、幽体離脱であったり、ユングの云う「共時性」であったりする(ふとAという知人の事を考えていたら、その時そのAから連絡があった。など)。
これは『周作塾』に限らず、遠藤氏が後期に書くエッセイには必ず出てくる。
これはまた読もう。